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ナノ物質による電極付近での電気抵抗低減化は、キャパシタレベルで起きる

執筆者の写真: IZUMI自然エネルギー研究所IZUMI自然エネルギー研究所

ナノレイヤを構成するナノ物質やGANS物質によって引き起こされるであろう電極付近の界面抵抗減少効果は、プラズマキャパシタなどの部品レベルでも生じている可能性が高いことを示す一例をご紹介したいと思います。


最近、私はプラズマキャパシタの製法をワークショップで説明する際に、特にGANSイオンバッテリーにおいては、グラファイトは必須ですよと説明することが多いです。


そのくらい、素材として優れています。


それを検証したものが今回ご紹介するデータです。


グラファイトを電極に使った場合とそうでない場合のプラズマキャパシタの電圧等を調べたものなのですが、要するにここで言いたいのはグラファイトの素材としての性能の高さもさることながら、いわゆるマグラブ効果として生じる電気抵抗減少効果が、物質の組成の変化によってもたらされるのではなく、電子密度の増加等、物質表面での電子の局在化によってもたらされている可能性が高いのではないかということです。


この点、グラフェンの特徴は電子の非局在化であるという話を聞きますが、私に言わせればむしろ逆で、電子はグラフェンやナノレイヤなどナノ物質構造を持つ表面において、通電時に表面付近にダイナミックに移動してきていると推測され、それがナノレイヤの場合には主にプラスに帯電したナノレイヤ上において他の領域よりも電子密度が増加しているような印象を受けます。


これはGANS製作中だろうと、昨日のシリンダコイルだろうと、12Vバッテリーの電極だろうと、マグラブや家のコンセントだろうと、すべてにおいて共通している可能性があります。


以下、以前まとめた当研究所の研究資料からそのまま引用します。


(引用開始)


2024年4月23日


グラファイトを芯線に用いた場合のイオンバッテリーとプラズマキャパシタの電圧の増減に関する調査(3週間経過後)


<実験>

ドライタイプのプラズマキャパシタとGANSイオンバッテリーを製作して、芯線にナノワイヤを用いた場合とグラファイトを用いた場合の電圧の時間的変化を観察した。


<結果>


3/31

<電圧>(ドライ) グラファイト棒+GANS  0.946 V          ナノワイヤ+GANS  0.596 V(イオン) グラファイト棒+GANS  1.096 V      ナノワイヤ+GANS  0.748 V


4/23

(ドライ)グラファイト棒+GANS  0.906V     4.2%減少

     ナノワイヤ+GANS     0.674V    11.6%増加

(イオン)グラファイト棒+GANS 1.182V     7.3%増加

          ナノワイヤ+GANS   0.764V        2.1%増加

          グラファイト棒+グラファイト粉末 1.061V(前回のデータなし)


<考察>


ほとんどの場合で3週間経過後の電圧が増加した。中でも、ドライタイプのプラズマキャパシタにおいてナノワイヤを用いたものの電圧の伸び率が大きかった。これは、3/31の時点でのナノワイヤの抵抗値が大きかったものと推察される。


他方で、ドライタイプのプラズマキャパシタにおいて、グラファイト棒を用いたものの電圧が唯一減少した。ただ、後述のイオンタイプだと逆に最も大きな増加幅を示しているので、これだけでは判断できない。


イオンタイプにおいて、グラファイト棒とGANSの組み合わせでは7.3%と高い増加となった。ドライタイプと比較すると、グラファイト棒についてはイオンタイプ(イオンバッテリー)のほうが高い増加率となっているのは、イオン流の働きによりキャリアが増加した可能性がある。



他方で、イオンタイプにおいて、ナノワイヤとGANSの組み合わせでは、2.1%の増加率にとどまった。


したがって、イオンタイプにおいては、明らかにナノワイヤよりもグラファイトのほうが電圧の増加率が高く、グラファイト棒表面だけでなく正極側のナノワイヤにおいても界面抵抗の減少化が起きている可能性がある。


(引用終わり)





 
 
 

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